大豊神社のしだれ梅

 哲学の道の東にそびえる椿ヶ峰を背に鎮座する大豊神社は鹿ヶ谷一帯の産上神(うぶすながみ)として地域の人達に崇敬されています。緑の木々と季節の花々に囲まれたこじんまりした境内の舞殿、絵馬堂が建つ所から8段の石段を昇ると本殿を中心に、大黒社、稲荷社、日吉社、愛宕社などの末社が緑の山肌を背にして並んでいます。大豊神社は桜で知られる哲学の道から東へ歩いた所にあります。

 本殿の横で美しい花を咲かせる枝垂れ梅の樹令は300年といわれ、梅としては京都の銘木として知られています。3月の末頃に咲く遅咲きで、年によっては本殿をはさんで咲く枝垂れ桜と時期を合わせて咲くこともあります。

 第五十九代宇多天皇の病気平癒祈願のため、仁和3年(887年)に椿ヶ峰に建てられた椿ヶ峰天神が大豊神社の始まりで、その後の寛仁年間(1017年~1021年)に山麓の今の地に移されたと伝えられます。

 本殿には少彦名命(すくなひこなのみこと)、 応神天皇、菅原道真公が御祭神としてお祀りされています。

 大国主命がお祀りされている末社の大国社の前の左右には狛犬ならぬ「狛ねずみ」が置かれていて人気を集めています。 特に子年の正月には全国から初詣に訪れた人達で長い行列ができます。ほかにも日吉社には狛猿、愛宕社には狛鳶が見られます。

 狛ねずみの写真や哲学の道、大豊神社への交通手段や地図は大豊神社をクリックするとご覧いただけます。